「NAGABー長崎からのアール・ブリュット」ご案内します。
NAGABー長崎からのアール・ブリュット
会期:2024年8月23日(金)−9月23日(月・振休) 入場無料
金土日 11:00-18:00 月~木は前日までに要予約:
TEL;090-7384-8169 email; info@operation-table.com
ただし
9/14(土)・15(日)・16(月・敬老の日)11:00~18:00オープン
9/21(土)・22(日・秋分の日)・23(月・振休) 11:00~18:00オープン
出品作家:犬塚弘、坂口倫太朗、城瑠那子、原塚祥吾(以上長崎から) 田中康弘(北九州)、イブ(下関)
公益財団法人北九州市活性化協議会1000人の夢基金助成
左から[会場風景][イブと田中康弘の展示風景][城瑠那子の作品]
3点とも[原塚祥吾の作品]
左の2点[犬塚弘の作品]右端[坂口倫太朗の展示ヴィデオ]
三点とも[イブの作品]
左から[オペレーション・テーブルのミシン台上のイブ作品][田中康弘の作品]
Operation tableでは2016年以来、毎年一度アール・ブリュットの作家たちを地域を限定して特集してきました。今回は長崎県内で活動する作家たちのものに加えて北九州から特別参加の2名を加えた6名による展示となります。2020年長崎県立美術館で開催された「アール・ブリュットー日本人と自然in九州」展と、2022年諫早市美術館を会場とした「アール・ブリュットフェスティバル2022」に参加した作家たちから選ばれたものです。犬塚弘の作品は、お酒の瓶をラベルの文字や絵もそのままに大きく写した絵、坂口倫太朗は絵巻物のように横につないだ紙に長々と続く「動物の行進」、城瑠那子は、小さなヒト型が画面いっぱいに並ぶ作品が壁をうずめます。原塚祥吾の作品は手描きの地図ですが、手術台の上に図面のように広げて、空から地上を見下ろすような俯瞰図として展示されます。北九州市障害者芸術祭でおなじみの田中さんは身の回りの生活風景や動物たちを描写した絵、イブさんはビニールタイで作られた動物や植物のオブジェです。この6名でダイナミックな会場があらわれます。どうぞお楽しみにご来場ください。
会期中イベント
8月25日(日) 13:00ー17:00
坂口倫太朗+城瑠那子 ライブペインティング
お二人が会場にて制作を公開しています。
参加費:無料
9月8日(日) 13:00~16:00
イブのビニールタイ・ワークショップ
イブさんと一緒にビニールタイでお花を作ります。
参加費 500円
このほかタナカさんも会場にいらっしゃる日が決まったら会場にて公開制作しますので、追ってお知らせします。
ライブペイティング 坂口倫太朗さん
ライブペインティング 城瑠那子さん
ライブペインティングに飛び入り参加 田中康弘さん
城瑠那子さんは来場者の似顔絵も描いた
イブさんのワークショップ
イブさんが、ビニールタイで珍しいマンゴスチンを作ってOperation Tableへプレゼントしてくださいました。
紅い皮を剥くと(開くと)マンゴスチンは蝙蝠に変身❢ こうもり(傘)はOperation Tableのシンボルだからね! イブさん、ありがとう。
9月15日に予定はなかったのですが、犬塚弘さんがご友人らと長崎からいらっしゃいました。着くやいなや会場をひと目見渡した後、早速ノートとカラーペンを取り出し、何やら描き始めたとおもったら、オドロキ‼️ Operation Tableから車で15分ほど近くに溝上酒造があって「天心」という北九州ブランドの日本酒を出しておられますが、その「天心」の酒瓶がいきなり犬塚さんの手先から紙の上に現れたのです❢ さっそく会場に展示しました。
関連イベント
2024年9月22日 15:00~ 16:30
ギターx2+歌・おしゃべりのライブ「ART BRUTによせて」
出演;末森樹+ぜち+山福朱実
参加料 2,000円 終了後、打ち上げ会もあります。(500円+ドリンク料)
みなさま展覧会にあわせて、珍しい顔合わせのライブにも、どうぞおいでください。
FUK-CHIK BRUT(2020)での山福朱実+末森樹 山福印刷工場跡オープニング(2023)での末森樹+ぜち
藤田学
真武さんから「NAGAB-長崎からのアールブリュット」展の展評を依頼されて少し困惑したが、アールブリュットな作家の作品を鑑賞して自分が何を感じているのかを考える機会だと思って引き受けることにした
アールブリュットは「生の芸術」という意味だが、今まで出会って来た作家のほとんどは何らかのメンタルな問題を抱えている方々で、表現活動も各々が抱えている問題の特性に制約されており、時折り、自分もそのことを意識しながら評価することに気付くことがある
一方で、彼ら彼女らは、どのように表現するのが効果的かとか、どうしたら作品を高く評価してもらえるのかなどという、外部的な基準からは極めて自由に創作に打ち込んでいる
特定のモチーフに対する頑ななこだわり、興味のあるもの関心のある事象への過度の集中、その反対にそうでないものに対する極端な意欲の低下、突発的衝動的常同的な創作行動、周囲には理解が難しい偏在する情熱、そういったものは、おそらく当事者にもコントロールが困難な要素なのではないかと推測される
既存の、確立された技法や伝統的な表現方法にとらわれず、マーケット動向やクライアントの意向にも左右されず、あくまでも内発的かつ個人的な動機から生み出される作品は、これまで自分の中に固定化されてきたアートというものに対する概念に、絶えず揺さぶりをかけてくる
しかしながら、考えてみると、能力の如何を問わなければ、ヒトは皆、表現する生き物としての一面を有しいるのであり、アートといえども、一部の特権階級に独占されるものではない
そのような意味では、商業的な領域に距離を置く、個人的な営みとして生み出される作品は、全てアールブリュットとしての価値を認めるべきであり、本来、そのような視点から評価されるものだと思う
長崎からのアールブリュットに出展の作品を鑑賞させていただいたうえで、展評を起稿するにあたって思うに、アールブリュットに限らず、自分にとっての全ての芸術鑑賞(音楽や演劇なども含む)の目的は、その技巧や匠といった表出されたものに限らず、表現者の根底にあるもの、社会への眼差し、表現することの意味、人生における価値観の一端に触れることなのではないかと、あらためて考えさせられた。
(うらんたん文庫管理人補助者)
福津市にある私設図書室、うらんたん文庫は店主とご家族が収集した蔵書を公開するブックカフェで、映画上映会や音楽ライブも開かれます。また蔵書だけでなくアート・コレクションも図書室内に展示されていて、本のあるギャラリー・カフェと言ってもいいくらい。facebookやinstagramで開館情報お確かめください。
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