artist-in-residence / alternative space
Operation Table
has been inaugurated in April, 2011
News
「野村由香 石炭のみる夢」の会場写真および関連イベントの動画をUPしました。また、展評をインディペンデントキュレーター、原田真紀さんによせていただきました。
4/25からKITAQ BRUT 2026 始まりました。

KitaQ BRUT 2026 ブリュっとくる新鮮さ
会期 2026 4/25 sat. ▶ 5/10 sun.
会場:Operation Table + mama福
Operation Table:金土日11:00~18:00 月~木は電話・メールで予約受付オープン
GW祝日もオープン (4/25初日のみ17:30閉場)
入場は無料
Tel;090-7384-8169 email; info@operation-table.com
mama福:店休日 5/7 thu., 5/8 fri. 営業時間など詳細はinstagramをご覧ください。
出品作家:網岡俊介、石江祐一、イブ、上野修路、斎藤龍樹、田中康弘、友近邦宏、中山綾、福田しずか、満生秀次、森崎育斗優太、YUKI
関連イベント
2026 5/4 mon. (G.W.)
イブ ワークショップ ビニールタイでつくる植物
14:00-16:00 参加費 1,000円 (お茶の会付き)
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2026 5/10 sun.
斎藤龍樹 歌の会 「懐かしい歌 いまどきの歌」
14:00-15:00 参加費 1,000円 (終了後パーティあり、+500円)
どちらも会場はOperation Table
Operation Tableでは2021年に北九州市内の障害者施設に所属したり、自宅にて制作活動を行っている13名の作家たちの作品を集めてKitaQ BRUTを開催しました。https://operation-table.com/kitaq.html
今回はその第2弾、活動休止中など4名が抜けあらたに4名NO作家が加わりました。ほかの9名の作品も5年の間にずいぶん変化しワクワクするような新たな展開が見られます。調査や借用訪問、展示設営には遠藤タラコさん、進藤まよみさん、花田智子さんに協力いただいています。
もう一つの会場、mama福にはイブさん、田中康弘さん2名の作品を展示させていただきました。
ゴールデンウイークをはさんで2週間あまりの開催ですが、イベントもありますので、皆さんぜひ会場をお訪ねください。
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第51回QMACセミナー のお知らせ
「原田真紀 おかえり福岡!トーク」のご案内
日時 2026年4月12日(日) 14:00~15:30
場所 Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
参加費 1,000円(トーク終了後レセプションあります。トークのみの参加費は500円)
2014年からこの3月まで、鹿児島に拠点をおいていたインディペンデント・キュレーター、原田真紀さんが、福岡へ戻ってこられます。鹿児島では、「かわるあいだの美術実行委員会」メンバーとして様々な美術展やイベントの企画に携わり、ことさら男尊女卑の慣習根強い鹿児島の地で、ジェンダー批評に関わる活動を続けてこられました。この間もしばしば福岡でも博多阪急アートキューブや、ART BASE 88 / Art House 88の企画にも携わり、福岡のアート世界では忘れられることのない存在だったとはいえ、福岡へ落ち着かれることになって、頼もしく嬉しい春になります。この「おかえり福岡!」トークでは、わたしたちの目が届かなかった鹿児島でのこれまでの活動を中心としながら同時に、福岡アートシーンへの期待もこめてお話しいただきたいとおもいます。お知らせが直前で申し訳ありませんが、みなさま、原田真紀キュレーター歡迎のセミナーへおでかけください。
写真クレジット 久保雄太
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第48回までのQMACセミナーはevent.htmlに移動しました。
遠賀川神話の芸術祭2025 は過去の展覧会へ移動しました。
2月28日(土 )から始まる野村由香「石炭のみる夢」をご案内します。
野村由香 石炭のみる夢
会期:2026年2月28日(土)〜3月15日(日)
金土日 11:00~18:00オープン 月〜木は前日までに予約
会場:Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
入場無料
助成:公益財団法人 松浦芸術文化財団、野村財団
会期中イベント
🟨 2/28(土)《野村由香トーク》+《山福朱実(唄・朗読)✕末森樹(ギター) 炭鉱歌ライブ》+ミモザ・パーティ 14:00~ 参加無料
🟨 3/1(日) 近藤由紀(トーキョーアーツアンドスペースTOKAS プログラム・ディレクター) トーク 《TOKASのアーティスト・イン・レジデンス活動、そしてTOKAS-Emerging 2025 "野村由香 光る山”について》 16:00~ 参加料 1,000円
🟨 3/15 (日) 《野村由香トーク》+クロージングパーティ 14:00~ 参加無料
野村由香(のむらゆか 1994年生まれ。京都市在住)
山や海、大地を静かに物理的に変化させる根源的な力と、人との関係に関心を持ち、これまで大量の土や段ボール等を用い、時にパフォーマンスを含めた手法で立体やインスタレーションを制作してきた。 2023年にオペレーションテーブルで開催された展覧会「石炭と鉄/山本作兵衛×青木野枝」を観て石炭に強く惹かれ、石炭に関する制作を開始。各地の炭鉱跡をめぐり、石炭を運んでいた馬(対州馬)についての作品や、石炭そのものを描画材としたドローイングや立体作品などを制作し、2025年春にはトーキョーアーツアンドスペース本郷で個展「光る山」を開催した。 今回オペレーションテーブルでは、九州各地や北海道、宇部、広島など、これまでに取り組んだリサーチを基に、北九州での滞在を通して制作した新作による展覧会を開催する。
野村由香さん、昨年11-12月にOperation Tableも会場の一つだった「遠賀川神話の芸術祭2025」にも参加し北九州/福岡の皆様にはお馴染みになっています。それも京都在住ながら、近年、大分(マイクロアーティストインレジデンス別府;お湯のつかれ・別府 2024.12)、広島(アーティスト・イン・レジデンス プログラム 2025「あたらしい場所」/アートギャラリーミヤウチ 2025.4-7)、長崎(半井桃水館芸術祭シャンデリア/対馬 2025.10)と活躍の場が西日本に広がり、福岡から近い釜山の日韓グループ展 (Wish,Tag 漢城1918/韓国)にも参加しています。
もうひとつ、急遽、展示会場追加が決まった「石炭のみる夢 bis@mama福」をご案内します。
mama福 https://www.mamafuku.jp
805-0048 北九州市八幡東区大蔵2-11-14 TEL;093-616-0606
西鉄バス JR八幡駅入口/小倉駅入口から①番大蔵下車、Operation Tableまで(から)徒歩15分、JRスペースワールド駅から徒歩26分(お車の方は新神田市場隣、大蔵商連お客様駐車場をご利用ください。)
会期はOperation Tableと同じく2026.2.28(土)~3.15(日)ですが、月•火 11:00~17:00、金~土 11:00~22:00、水•木休みと、オープン日時が異なります。どうぞ両会場お訪ねください。
野村由香の作品およびプロフィールetc.はこちら https://www.yukanomura.net



写真およびヴィデオ撮影は©️黒田ダイスケ
経路の黄花
原田真紀
馬も一度は涙を流す あまり叩くな馬丁さん
山本作兵衛 炭坑画〈坑内馬〉より
野村由香と石炭との出会いは2023年、北九州市八幡のギャラリーOperation Tableに遡る。開催されていた「石炭と鉄/山本作兵衛×青木野枝」展で初見し、ぬめるような艶やかさ、温もりのある生き物のような石炭の存在感に魅了された。その後、旧産炭地である夕張や筑豊、三池、宇部を訪れ、石炭を巡る人々の痕跡やその土地に眠る時間の堆積のリサーチが始まる。これまで、土地固有の土や水、植物、廃品などを素材に、目に見えない根源的なエネルギーを、自らの身体を通して探る大規模なインスタレーションやパフォーマンスを展開してきた野村にとって、エネルギーそのものである石炭は新たな表現の契機を誘うこととなる。
石炭にまつわる作品は、翌24年に対馬で開催された「半井桃水館芸術祭シャンデリア」で初めて発表された。リサーチの過程で、野村はかつて対馬の人々の生活に欠かせなかった「対州馬」の存在を知る。農耕や運搬の主要動力として、丈夫で温厚な対州馬は土地の人々との暮らしとともにある一方、全く異なる宿命を背負っていた。扱いやすさに加え、小型のわりに脚力のあるこの馬は、日本近代化の礎となった炭坑とも切り離せない。
狭い坑内で石炭を積んだトロッコを引く、地上で石炭を運搬するなど明治から昭和初期にかけ、炭坑においても対州馬は不可欠だった。幼い頃から坑内へ下った筑豊の炭坑絵師、山本作兵衛(1892-1984)も度々その姿描いている。〈明治中期より坑内馬 昔の中小ヤマは排水困難のためあまり深い坑内はなかったが横に広く掘進するので片盤(水平坑道)が遠くなる。二百メートル以上になると馬を使う。浅いヤマは毎日日没頃にあげるが、深いところは一週間位あげぬ。久し振りに上がった馬は娑婆の風に吹かれ欣喜跳躍する。〉〈坑内馬は背の低い強力なものを使うが、水を多く吞ませるから腹ばかり膨れておる。これは明治だけでなく昭和の初期にも入坑させておるヤマもあった〉〈坑内用炭函を五台くらい曳いていた。三屯または二屯半〉と、画中の言葉から当時の筑豊炭坑の様相が伺える。三池炭坑はさらに過酷を極め、暗く高湿度の坑内に厩舎が置かれ、一度地下へと下った馬は二度と日を浴びることなく、酷使され短命で終わったという。野村は対馬のレジデンスにおいて、家屋の解体で出た木材や和紙で対州馬を制作し、藁や芒を纏わせ足元に車輪をつけ可動式にした。陽光差すのどかな集落を自ら引いて回り、馬の目線の位置から撮影した映像とあわせて「芒」(2024)を発表した。
2025年からは石炭が素材として作品に盛り込まれていく。アートギャラリーミヤウチ(広島)でのアーティスト・イン・レジデンス2025「新しい場所」では、石炭の粉と接着剤で作った絵具でドローイングを描き、それを組み立てた石炭船を、TOKAS-Emerging2025(東京)での個展「光る石」では炭坑労働者の俳句などを手がかりにして、石炭で描いたドローイングを造形し、今度は坑道を象った。まるで石炭産業が内包する闇の重力を物質化するような作品の傍らにも、芒を纏った対州馬が佇む。
およそ3年後、野村は再びOperation Tableへと戻り、同所で念願の個展を開催した。ギャラリーの扉を開けた途端、新鮮な青葉の薫りに包まれる。続いて手前の小部屋からメイン会場にかけて、広島で制作発表された「石炭船」(2025)がミモザを載せて姿を現す。それは、「移動」を彷彿させるとともに、点と点をつなぐモチーフでもあろう。リサーチを重ね、対馬、広島、東京と場所を変えながら石炭へ挑んだ野村の歩みであり、石炭産業と製鉄業を支えた動力源である馬と船と蒸気機関車の変遷であり、さらには炭坑の隆盛に左右された人々の往来や越境をも示唆する。
本展「石炭の見る夢」に現れた「炭鉱の馬(アカシア)」(2026)は、全身をミモザの花と葉で豊かに肉付けされており、対馬で制作した馬の一部が使用されている。ギャラリーの薄いブルーグレーの壁が黄色を一層際立たせ、馬は生命力に満ちる。ギャラリーオーナーが以前遠賀郡水巻町に住んでいた時、炭坑跡地にミモザが群生していた記憶があり、そのエピソードに着想を得たという。偶然にも、ギャラリーの植え込みに立派なミモザの木が茂っており、ふんだんに使用していた。新作ドローイング「ミモザになった馬Ⅰ」「ミモザになった馬Ⅱ」(2026)はミモザの木の根と対州馬の4本の足が繋がったり、馬の後ろ足とミモザの木が一体化したりして興味深い。炭坑跡地に咲いたミモザは、その地下深くに眠る声なき声や犠牲となった命の表象であるのかもしれない。
今回の展示で印象に残った「黄色い花の咲くところ」(2026)は、石炭で描かれたドローイングだ。パノラマの構図に海峡を見渡す景色が描かれる。海峡は物も人も文化も交差する場所だ。目を凝らせば両岸にボタ山や荷を引く馬、移動する人々の姿が。海へ注ぐ川は石炭や馬を乗せた船が行き交い、その先には対馬や朝鮮半島もうっすらと姿を現し、石炭をめぐる野村の足跡を集約した作品ともいえる。この黒一色の世界に小粒なミモザの花が星のように散りばめられ、かすかな光を灯す。日本近代化や資本主義、富国強兵と共にあった石炭産業は、力の原理が支配する世界だ。本展において野村は「移動」を手がかりに、産業構造やエネルギーをめぐる人類の欲望を俯瞰し、周縁化され、生を翻弄された動物や人間、植物からその様相をまなざした。同時に、いまなお連綿と続く人間中心主義への問いかけが、横断的な視野の広がりを誘う。あの時見たミモザの馬に心なしか穏やかな印象を受けたのは、Operation Tableが元動物病院だったから?と振り返っている。
(インディペンデント・キュレーター)
参考資料
〇『野村由香 作品集』2025年(野村由香発行)
〇『TOKAS-Emerging 2025 野村由香「光る山」』2025年(公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース発行)
〇『開館5周年記念 山本作兵衛展』図録1996年(田川市美術館発行)
*本稿執筆に際し、野村由香さんにオンラインインタビューを行った(2026.4.16)
第48回QMACセミナー「山本聖子『 鉄と美術ー鉄都が紡いだ美の軌跡」(北九州市立美術館)』に参加して」に臨んだ花田伸一さんから自身の体験にも照らしたエッセイを寄せていただきました。
「第49回QMACセミナー「田中奈津子 TALK ONLINEスタジオ内/外を往来する〜寛容の地インドネシア」の会場写真および
セミナーでオンライントークをしていただいたインドネシアのキュレーター、リズキ・アサシさんのプレゼンテーション資料(PDF)を掲載しました。
🟦第50thQMACセミナーのお知らせ 終了しました。
青木野枝スペシャルトーク
「鉄と青木野枝」
日時 2026年2月7日(土) 14:00~15:30
場所 Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
参加費 1,000円(トーク終了後レセプションあります。そちらの参加費はブラス500円)
ゲスト 満生和昭(北九州市立美術館初代学芸課長、2010年まで大分市美術館館長),
黒岩恭介(もと北九州市立美術館学芸員、2019年まで九州産業大学造形短期大学部学長)
昨年から現在まで、2025.5~6「ふりそそぐものたちー2025@ANOMALY」2025.7~9「ゴヤからピカソ、そして長崎へ 芸術家が見た戦争のすがた @長崎県美術館」2025.11~12「霜箱 Cloud Chamber@gallery21yo-j」そして「青木野枝 版画展 1997~2026@ANOMALY」と、重くて超大スケールの鉄を軽やかに抱えて走り続けている青木野枝の最近の活動についてお話を伺います。またゲストの2名は青木の経歴がスタートした1980年代に北九州市立美術館でともに青木も参加した展覧会に携わったことがあり、懐かしい話題をお聞きします。
「原形質/長崎」2025 鉄、ガラス、銅線 撮影;山本糾
「霧箱」2025 鉄、ガラス
撮影;山本糾
スペシャルトークの模様です(未編集)
第49回QMACセミナーのお知らせ 終了しました。
田中奈津子 TALK ONLINE
スタジオ内/外を往来する〜寛容の地インドネシア
日時 2026年1月18日 14:30〜 田中奈津子基調報告
15:00~TALK ONLINE 15:30 質疑応答
場所 Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
登壇者 田中奈津子 リズキ・アサシ(キュレーター/バンドン) 長野光宏(通訳 オンライン・モデレーター) 真武真喜子(進行)
参加費 1,000円
(終了後、インドネシア風軽食とドリンク付きのフリートークの時間ももたれます。そちらの参加料は+500円となります。)
田中奈津子さんといえば昨夏8月のQMACセミナー「交叉する水平/垂直-田中奈津子と草野貴世 染めの術」やギャラリーSOAPでの個展「The Garden of Forgiveness 」が記憶に鮮やかなところですが、なんと驚くべきことにその夏の滞在後、居住地インドネシアに戻るやいなや、すぐにインドネシアでの初個展”OVER AND ACROSS »を開催しています。"OVER AND ACROSS"は広い会場の1FをギャラリーSOAPでの展示作品を含む田中奈津子の作品が占め、2Fでは、来場者が卓上に広げた大きな布にチャンティンを加えていくインタラクティブな共同制作の場となっていました。現地からのSNSでもその内容は一部伝えられていましたが、このたび年末年始の休暇で一時帰国し北九州の実家に滞在中の田中奈津子さんに報告譚を伺うことといたします。
またこのセミナーでは”OVER AND ACROSS"の展覧会キュレーター、リズキ・アサシさんにONLINEでご登場いただき、Operation Tableにて田中奈津子と中継で対談をはさんで、みなさまにも質疑応答を通じて、現地の美術関係者とのトークにも参加していただきます。インドネシアのコンテンポラリーアートシーンでは伝統工芸から現代へ引き継がれてきたもの、美術固有なものと、音楽やパフォーマンスなど領域を越えた表現が自然に交じり合っている、あたかも境界がないかのごとく多様な文化のあり方が自由に往来されているようです。この機会にインドネシアの現代に親しんでみたいものです。
Announcement: The 49th QMAC Seminar
Natsuko Tanaka | TALK ONLINE
“Moving Between In and Out of the Studio: Indonesia, a Land of Tolerance”
Date & Time: Sunday, January 18, 2026
14:30 – 15:00: Keynote Report by Natsuko Tanaka
15:00 – 15:30: TALK ONLINE
15:30 – 16:00: Q&A Session
Venue: Operation Table
8-18 Higashitetsu-machi, Yahatahigashi-ku, Kitakyushu, Japan
https://operation-table.com/index.html
Speakers: Natsuko Tanaka, Rizki Assasi (Curator / Bandung), Mitsuhiro Nagano (Interpreter & Online Moderator), Makiko Matake (Facilitator)
Admission: 1,000 yen
Post-Seminar Social Hour After the seminar, we will hold a "Free Talk" session featuring Indonesian-style snacks and drinks. Participation Fee: Additional +500 yen
Many of us still vividly remember Natsuko Tanaka’s participation in last August’s QMAC seminar, “Intersecting Horizontal/Vertical — Natsuko Tanaka & Kiyo Kusano: The Art of Dyeing,” as well as her solo exhibition at Gallery SOAP, "The Garden of Forgiveness ".
Much to our surprise, immediately after returning to her home in Indonesia following that summer stay, she launched her first solo exhibition in Indonesia, titled “OVER AND ACROSS.” This exhibition took over a large-scale venue, where the first floor showcased Tanaka’s works (including pieces previously exhibited at Gallery SOAP), while the second floor served as an interactive, collaborative space. There, visitors could join in the creative process by applying wax to large cloths spread across tables using canting (a traditional batik tool).
While some glimpses of the exhibition were shared via social media, we are now fortunate to have Ms. Tanaka—who is currently visiting her hometown in Kitakyushu for the New Year holidays—join us to share a firsthand account of her experiences.
In this seminar, we will also be joined online by Rizki Assasi, the curator of the “OVER AND ACROSS” exhibition. Ms. Tanaka and Mr. Assasi will engage in a live dialogue from Operation Table, and the audience will have the opportunity to participate in the conversation with this Indonesian art professional through a Q&A session.
In the Indonesian contemporary art scene, traditional crafts seamlessly blend with modern expressions, and the boundaries between fine art and other fields like music and performance seem to dissolve, allowing for a free and diverse cultural exchange. We hope this event provides a wonderful opportunity for everyone to explore and connect with the vibrant world of contemporary Indonesian art.

”OVER AND ACROSS" カタログ序文
スタジオの境界にて
アサシ・リズキ
展覧会「Over and Across」のためのキュラトリアル・テキスト一般に、芸術家という職業は孤独な生のあり方と結びつけて考えられがちである。芸術家がスタジオにいる姿を想像するとき、そこに浮かぶのは、絵具に満ち、キャンバスや素材が散乱する空間と、その中央に置かれた一枚の白いキャンバスに向き合う芸術家の姿である。やがて彼/彼女は筆を取り、表面に色を重ねていく。層の上に層を、色の上に色を、形の上に形を重ね、最終的にひとつの作品を予感させる構図が立ち現れる。その過程に、誰かがスタジオに入ってくる場面や、外から名前を呼ぶ声は存在しない。そもそもこの想像上のスタジオには「外部」という概念自体が最初から存在しないのかもしれない。芸術家も、その芸術的延長としてのスタジオも、現実世界から
切り離された真空の中、隔絶された場所に置かれている。ここに、芸術家の天才性という神話の基盤がある——すなわち、創造性は完全に内側から生まれ、外的な要因によって触発されたり影響されたりするものではない、という考えである。この神話は、芸術家を時代の標識、あるいは変革の主体として位置づけることを正当化してきた。なぜなら彼らの自律性と個人性こそが、世界の状況を明晰に映し出す視座を与えるはずだと信じられてきたからである。
しかし本当に、すべての芸術家はその役割を担わねばならないのだろうか。自律性と個人性は、芸術家の価値を測る唯一の基準なのだろうか。もし彼/彼女が別の道を選び、スタジオの窓を開けて外を見ることを選んだとしたら——それはどう評価されるのだろうか。こうした問いは、「Over and Across」のための制作を進める中で、田中奈津子の創作過程に影を落としていた。純粋美術の領域でキャリアの大半を過ごしてきた彼女にとって、バティックという伝統との出会いは、これまでのアプローチとは対照的な芸術の在り方との遭遇であり、ひとつのパラダイム・シフトを意味していた。その出会いの場となったのが、南ジャカルタ・テベット地区に位置するバティックの制作・教育拠点、ルマ・バティック・パルバトゥである。
奈津子はそこで、バティックが政治的・社会的機能を担う伝統芸術として成立してきた歴史を学ぶと同時に、その技法が世代から世代へと継承され、多様な文化的遺産や芸術哲学を一つの屋根の下に結び合わせてきた知の体系であることを知る。創設者ブディ・ハリーは、この伝統を現代において更新し、バティックの歴史を伝えるだけでなく、それを現代的な芸術メディウムとして提示する教育の場へと広げてきた。バティックはその起源からして本質的に協働的な芸術であり、時代精神を体現する実践者たちによって絶えず更新されてきた。そして物理的・思想的な境界が次々と崩れつつある今日、その協働性はますます重要な意味を帯びている。
この協働性は、ルマ・バティック・パルバトゥにおいて、奈津子が他の生徒やスタッフとともに制作する姿の中に具体的に現れていた。コミュニティの一員として制作することは、抽象絵画の実践者としての彼女の従来の制作リズムとはまったく異なる経験をもたらした。各人がそれぞれの作品に取り組んでいながらも、そこに生まれる共同性は彼女の制作のテンポを大きく変化させた。スタジオで制作するとき、奈津子は直感に身を委ねるが、バティックにおいてはより瞑想的な状態に入り、小さな構造から大きな構造へと反復的に構築していく。キャンバス上では表現的な色のブロックや筆致を用いる一方、布の上ではより繊細な形態が生まれる。それはチャンティン、蝋(マラム)、布という要素の相互作用がもたらす、メディウムへの高い意識の結果である。
「絵を描くとき、私の視点はとても広く、ほとんど無限です。でもバティックをすると、その視点は手元へと収束します。目の前にあるものしか見えなくなるのです」と奈津子は語る。本展「Over and Across」に出品される作品群は、2024年におけるバティックの探究を経て、再び絵画へと戻る奈津子の歩み——すなわち「スタジオの外」での制作経験を経たのちの「スタジオへの回帰」——を記録するものである。ここに並ぶ11点は、純粋な絵画とも、純粋なバティックとも、あるいは単なるテキスタイル作品とも言い切れない。それらは相互に対話する方法論、影響し合うプロセス、補完し合う視座の結晶として存在している。
「Over and Across」という題は、奈津子のバティック作品に見られる現象を指している。通常は染色の領域を区切るために用いられるロウ(マラム)が、ここでは境界を遮断するものではなく、アクリル絵具と自由に相互作用する視覚的要素として機能している。色彩は境界を「越え」、そしてその上を「横断」しながら広がり、過去と現在、伝統と現代、直感と瞑想とを溶け合わせていく。奈津子がスタジオに持ち帰ったのは、新しい技法や方法だけではない。それは芸術を媒介として理解する視座——親しいものと未知のものとをつなぐ架け橋としての芸術——であった。
バンドン、2025年10月18日
Curatorial text for the exhibition Over and Across
At the Studio’s Threshold
Rizki Asasi
It is a widely held view that the profession of the artist is synonymous with a solitary life. When we imagine an artist in their studio, the scene that emerges is a room saturated with paint, strewn with canvases and materials, with a single blank canvas placed at its center, facing the artist. The artist then begins to move the brush across its surface — layer upon layer, color upon color, figure upon figure — until a composition slowly takes shape, foreshadowing the emergence of a work. Throughout this process, no one enters the studio, no voice calls the artist’s name from outside — indeed, the very notion of an “outside” to this imaginary studio may never have existed in the first place. Both the artist and the studio, as an extension of their artistic self, are thus placed within a vacuum, a locality set apart from the real world. This is the foundation of the myth of artistic genius: the belief that creativity arises entirely from within, untouched by external stimuli or influences. This myth has justified the artist’s status as both a marker of their time and an agent of change, since their autonomy and individuality are presumed to grant them a uniquely lucid perspective on the state of the world. But does this mean that every artist is obliged to assume such a role? Are autonomy and individuality truly the primary measures of artistic value? What if an artist chooses another path — to open the window of the studio and look outward?
These questions have hovered over Natsuko Tanaka’s creative process as she prepared her works for Over and Across. Having spent most of her career within the field of fine art painting, her encounter with the tradition of batik marked a shift in paradigm — an introduction to a form of artistic practice that stands in marked contrast to her previous approach. This encounter was facilitated by Rumah Batik Palbatu, a batik producer and educational center located in Tebet, South Jakarta. There, Natsuko learned about batik’s origins as a traditional art form that has served political and social functions, as well as about batik methodology as a body of knowledge developed and preserved across generations, bringing together diverse cultural heritages and artistic philosophies under one roof. Budi Harry, the founder of Rumah Batik Palbatu, has carried this tradition into the contemporary era by expanding batik education beyond the transmission of its history to foreground its potential as an artistic medium. From its inception, batik has thus been a collaborative art, continually renewing itself through practitioners who embody the spirit of their time. In an era when physical and ideological boundaries are increasingly dissolving, batik’s status as a collaboratively constructed art form becomes ever more pronounced.
This collaborative dimension holds particular significance for Natsuko, as it was made tangible through her practice at Rumah Batik Palbatu, where she worked alongside other students and staff. Creating as part of a community shaped around batik offered an experience of process entirely different from her customary practice as an abstract painter. Although each participant worked on their own piece, the shared presence fostered a communal atmosphere that altered Natsuko’s rhythm of work in a fundamental way. Whereas she relies on intuition when working alone in her studio, at Rumah Batik Palbatu she entered a more meditative state, working iteratively from small structures toward larger ones. On canvas, Natsuko tends to construct expressive blocks and strokes of color; on cloth, she produces subtler forms — a consequence of a heightened awareness of the medium generated by the interaction between the canting, the wax (malam), and the fabric itself. “When I paint, my perspective is so wide — almost limitless,” Natsuko reflects. “But when I work with batik, that perspective narrows into my hands. I can only see what is directly in front of me.”
The works presented in Over and Across document Natsuko’s return to painting after her exploration of batik throughout 2024 — in other words, they record her journey “back to the studio” after working “outside the studio” and encountering a different creative environment. The eleven works on view are not entirely paintings, nor entirely batik, nor simply textile works. They exist as manifestations of dialoguing methods, mutually influencing processes, and complementary perspectives. The title Over and Across refers to a phenomenon observable in Natsuko’s batik works, in which the wax (malam), traditionally used to demarcate color areas in resist-dyeing techniques, no longer functions as a barrier but as a visual element that interacts freely with her acrylic paint. Colors both “pass over” and “spread across” these boundaries, dissolving past and present, tradition and contemporaneity, intuition and meditation. Ultimately, what Natsuko brings back to the studio is not only new techniques or methods, but a renewed understanding of art as a mediator — as a bridge between the familiar and the unfamiliar.
Bandung, 18 October 2025
思えばインドネシアに来てからもう5年が過ぎ、待望のインドネシアでの初個展を、尊敬する画家の1人であるハナフィ氏のギャラリーで信頼できる仲間たちと開始できることを誇りに思います。
ここで発表する”The Garden of Forgiveness” シリーズは私のインドネシア生活が始まってから芽生えました。チレボンのバティック工房で職人のお母さんたちがしゃべりながらくつろいで手のひらの上でチャンティンしているのを見たとき、私が今まで取り組んできた絵画制作のスタイルにはない仕事の仕方に感化され、その後ジャカルタのクニンガンにある Rumah Batik Palbatu でバティック制作を始め、それがこのシリーズへ結びついています。
バティック制作の中では視点や作業は常に手元にあり、成果も衣服などに縫われることで人間の身体と近いところへ結ばれます。またそのプロセスは一つ一つ手順があり、それに従って進めていかねばなりません。それに対して私が今まで身を寄せてきた絵画美術は画面とは距離を置き、俯瞰して眺め対話を繰り返し、時には後戻りしつつ、とある風景をカンヴァスに定着させていきます。
この二つのアプローチを通じて結実されたものをいったいなんと呼ぶのか分かりませんが、私にとってこのプロセスはとても重要です。
またインドネシアに来てから、私はコレクティブや他のアーティスト等との協働などを通じて、他者と繋がりながら社会に対して芸術でアプローチをしていく姿勢を学びました。
今回来場者とともにバティックを制作し、遠いパレスチナの土地で未だ飢えや悲しみに苦しむ人々へ僅かでも助けを届けることができれば幸いです。
2025年10月19日
田中奈津子

インドネシアのキュレーター、リズキ・アサシ氏のプレゼンテーション資料 英語版 日本語版
ちょうど開催から1年経ちましたが、このたび2024年2月23日~3月23に開催していました「アキレスと亀と旅ねずみ」の展評を吉川神津夫さんに寄せていただきました。(リンクはこちら) 展覧会直後に花田伸一さんからのエッセイもすでに掲載済みなのですが、展覧会終盤に京都からおいでになった吉川さんが展覧会をご覧になって、展覧会の典拠のひとつでもある寺山修司の「レミング」を初演でご覧になったことなどをお聴きし、別の視点で展覧会評を書いていただけるのでは、とお願いしていたものです。この機会に5期に分けて展示替えが実現された展覧会の展示模様をスライドショウにしてまとめ5つの動画を掲載しました。(リンクはこちら)
QMACセミナーのご案内
また3月には、ただいま北九州市立美術館で開催中の「磯崎新の原点 九州における1960-70年代の仕事」を企画された学芸員の落合朋子さんに、展覧会準備から開催までの経緯や展示内容についてお話を伺います。
11月9日から24日まで開催していました「遠賀川神話の芸術祭」にライターの黒川智子さんから展評を寄せていただきました。
村田峰紀のパフォーマンス映像と画像を掲載しました。
8月〜9月に開催していました「「NAGAB 長崎からのアール・ブリュット」、うらんたん文庫の藤田学さんから展評を寄せていただきました。
QMAC企画からの第三弾となる黒岩恭介著『フランク・ステラ さまざまな視点から』を発行しました。
ここをクリック
終了して1年余りが過ぎた展覧会ですが、昨年6月23日から8月27日まで開催していた「林檎と蜜柑の数え方」の展評に替えて、東アジア現代美術研究者の藤田千彩さんによる三津木晶さんへのインタビュー記録を公開しています。
なお藤田千彩のインタビューは22,000字に及ぶ長いものでしたので、ホームページ掲載用には短縮版を、フル・ヴァージョンはリンクを張ってお読みいただけるようにしています。
このたびQMAC企画から『高松次郎インタビュー記録集』を刊行しました。
黒岩恭介「フランク・ステラ、思い出すことなど」を掲載しました。
「アキレスと亀と旅ねずみ」展の展評を佐賀大学の花田伸一さんに寄せてもらいました。
遠賀川神話の芸術祭2024 は過去の展覧会へ移動しました。
昨年、QMAC企画から刊行された『アーサー・ダントを読む』に続き、QMAC企画第2弾となった黒岩恭介著『コンセプチュアル・アートの三人』を発行しました。
2023年11月29日で終了した「やはたアートフォレスト 2023~パレットの樹~関連企画 遠賀川神話の芸術祭2023~石炭と鉄/山本作兵衛✕青木野枝」展のために、上野朱さんから作兵衛翁を詠った「作兵衛升歌」「栓友-作兵衛・タツノの場合」の2篇とその解説、また落合朋子さん(北九州市立美術館学芸員)から展評を、そして青木野枝さんから、急遽開催が決まった展覧会への思いを綴ったエッセイを寄せていただきました。
桑山忠明(1932-2023)さんの訃報が届きましたので、お知らせします。8月13日(金)にニューヨークで家族に看取られながらお亡くなりになりました。後日偲ぶ会を計画しているそうです。ご冥福をお祈りします。
桑山忠明追悼展のお知らせ
会場:Marlborough Galley, 545 West 25th Street, New York, NY10001
会期:2023年11月9日 ー 2024年1月12日
初日は午後5時にオープン
8月27日終了の「林檎と蜜柑の数え方」の会場写真と出品作家2名+真武の各エッセイを掲載しました。
33rd QMACセミナー「寺山修司と高松次郎の68/72」真武真喜子(インデペンデント・キュレーター/Operation Table)をご案内します。
2019年の第30回以来、コロナ禍のため中断していましたQMACセミナーを再開いたします。
第31回目となる再開第1弾は、QMACセミナー第0回から17回までに4回ほど「アーサー・ダントを読む」という連続講義をしていただいた黒岩恭介さんにお願いしました。
これに続いて次週は、関西を拠点にアートライターとして活動する藤田千彩さんにおいでいただきます。詳細はこちらをクリック。
※終了した展覧会については、トップ・メニューの【exhibition/・past】にまとめています。
※終了したセミナーについては、トップ・メニューの【event】にまとめています。
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写真家、山本糾さんの「ミシンと蝙蝠傘」です。「ミシンと蝙蝠傘」は2017年Operation Tableで開催された山本糾さんの展覧会タイトルであり、その中心となった出品作でした。印画紙にプリントされたモノクロ写真を屋外に設置する方法をずっと検討して2年が経ったのですが、このたび彫刻家、古賀義浩さんの製作したガラスフレームに入り、設置も古賀さんにやっていただきました。カラフルな素材や筆跡も残る壁画の中に、モノクロームの硬質な写真作品が加わり、外壁ギャラリーも一層バラエティに富んだものになりました。みなさま、通りすがりに、また展覧会やイベントにおいでの機会に、ぜひご覧ください。

山本糾「ミシンと蝙蝠傘」(右図)が仲間入りしたOperation Table外壁右中段
2018年11月23日、Operation Table外壁に新しい作品が加わりました。古賀義浩さんの石板レリーフです。いつもは水平線や山の稜線を思わせる抽象的な1本の線が走っている古賀さんの石板レリーフ、ここでは他の壁作品と同じく、手術台+蝙蝠傘+ミシンをテーマにしているので、手術台から浮き上がったミシンから青い糸の刺繍が縫いだされているような蝙蝠傘をかたどった線、曲線をつなぐために、きちんと並んでいる石板も不連続多方向につながっています。お近くまでいらっしゃる方はぜひお立ち寄りご覧になってください。

11月23日(金)に壁の作品がひとつ新たに設置されます。古賀義浩さんの石板レリーフです。ただ今絶賛制作中なので、まだどんなものになるのか???ですけど、乞うご期待。すでにある壁の作品たちと同じく、手術台とミシン+蝙蝠傘がテーマです。古賀さんが以前から制作発表してきた石板レリーフのタイプの作品となります。公開設置と記念トークをご案内します。
2018年11月23日(金・祝)
13:00 公開設置
14:00 記念トーク 古賀義浩
16:00 レセプション
場所 Operation Table
参加費 500円(レセプションは+1,000円)
古賀義浩さんは2016年に開催された「行雲流水 青木野枝+古賀義浩」@Operation Tableの展覧会アーティストです。
http://operation-table.com/koun.html