狩野哲郎 KANO Tetsuro
無名の鳥 Anonymous Birds
curated by the artist
2011年12月23日(金)―2月5日(日)
土 sat, 日 sun, 祝 holiday,:11:00 - 18:00
週日 weekdayは予約制 by appointment:090-7384-8169
<関連イヴェント>
12.22(Thu.) アーティスト・トーク&レセプション 19:00-
12.23(Fri,) アーティストが会場にいます。15:00- アーティスト・トーク
2012/01/29(sun.) 18:00-
ARTIST DUO TALK with 鈴木淳
「僕が鈴木淳さんに8年前に聞きたかったことといま聞きたいこと」
現在、福岡市美術館にて個展「なにもないということもない」開催中の鈴木淳さ
んもゲストにお迎えし、狩野さんのリクエストによる対談が実現しま す。
参加費:トークのみ500円 レセプション 1,000円〜
鈴木淳さんとは2004年に取手アートプロジェクトという展覧会に出品したのがきっかけではじめて会いました。
当時、僕は東京造形大学のデザイン学科の4年生でした。
それまで、学内や自主企画で作品の制作はした経験はいくつかありましたが、この展覧会は僕にとって今の作品につながるような形の作品としてはほぼはじめてと言ってもいい公の発表機会でした。
鈴木さんは北九州から取手まで何度も往復して制作や展示をしていたと記憶しています。
その中で食事時や宿舎でいろいろ質問をしたような気がします。
何を聞いたのか、何を聞きたかったのか今の僕には正確には思い 出せませんが、8年前の僕はそもそも北九州に来たことがありませんでしたし、アーティストと会ったこともあまりなかったことは確かです。
8年前の僕は、 質問にもなっていない質問をしたかもしれません。
変わらないことといえば、8年前にも鈴木さんの作品に興味があって、いまも鈴木さんの作品に興味があるということです。
変わったことといえば、僕は北九州に行ったことがあって、アーティストと呼ばれるようになったことくらいです。
そしていま僕は、また 質問にもならない質問をしてみようと思っています。
(なぜ、鈴木淳さんにトークのお願いをしたかという簡単な説明に代えて)
2012年1月 狩野哲郎
Studying about something / Anonymous birds
無名だけれどすてきな雰囲気をもう一度思い出すための方法を探すこと。
その雰囲気の何について気になるのかがそのときに分からなかったとしても、それを大切なこととして扱い覚えておくことは無価値ではないと思う。
鳥を見ている。名前はあまり知らない。彼/彼女らが自分で名乗るわけでもないのだし、そもそも僕は共通の言語を持っていない。だからこそ、誤解が生まれるはずもなく、少なくともお互いにわからない存在であることだけは確かになる。理想的には今のところその鳥に名前を与えることを保留にしたままにしておきたい。
※本展はインスタレーションのためのスタディとして日々撮影している写真シリーズ「Studying about something」の中から選ばれた、さまざまな環境の中の鳥についての30点ほどの写真によって構成される展覧会です。
狩野 哲郎 Tetsuro KANO
美術作家。1980年宮城県生まれ、色々なところ育ち、東京都在住。東京造形大学造形学部デザイン学科(環境デザイン/都市環境コース)卒業後、2007 年3月同大学院造形研究科(美術研究領域修士課程/絵画コース)修士課程修了。2011年狩猟免許(網・わな免許)取得。近年はレジデンス・プログラムや滞在制作を通して、インスタレーション、ドローイング、写真などを使ったサイトスペシフィックな作品を制作。実際の動植物が登場する狩野のインスタレーションは、偶然性を孕みながら有機的に変化を続ける、その成長過程そのものが作品の一部となっている。完全にはコントロールできないものを作品中に含めることによって、人間も含めた場に存在するそれぞれの要素が反応する空間の機能や価値を捉えなおすことをテーマの1つとしている。
主な活動歴としてはBankART Studio NYKスタジオプログラム(横浜、2005)、宮城県美術館創作室公開制作(2006)、黄金町バザール(横浜、2008、09、11)、Midori Art Center (MAC)(青森、2009)、SEOKSU ART PROJECT(韓国/安養市、2010)、国際芸術センター青森(2010)、秋吉台国際芸術村(山口、2010)、次代の文化を創造する新進芸術家育成事業による巡回型AIR(企画制作:コマンドN、主催:文化庁、2011)、Bloomberg Pavilion Project/東京都現代美術館(2011)などがある。
www.tkano.com